「成年後見人」「保佐人」「補助人」といった「成年後見人等」は、被後見人等が
本人の望むような形での生活ができるよう、その便宜を図るという職務を
もっています。
そして、その職務は被後見人等が死亡した場合、もしくは成年後見人等が
辞任するまで続きます。
その途中であっても、成年後見人等に次のような行為が見られた場合には、
それを解任することができます。
(1) 不正な行為
本人の財産の横領、私的利用
(2) 著しい不行跡
本人の財産管理にキケンを生じさせる行為
(3) その他
権限の濫用、不適当な財産管理、職務懈怠
解任の手続きは、成年後見監督人等、本人(被後見人等)、その親族、検察官が、
家庭裁判所に対して上記のような行為を理由に成年後見人等の解任を請求する
審判の申立てを行うか、家庭裁判所が職権によって行います。
また、成年後見人等を監督する立場にある成年後見監督人等にも
同じような行為が見られた場合も、他の成年後見監督人等、
本人(被後見人等)、その親族、検察官が、家庭裁判所に解任を請求する
審判の申立てを行うか、家庭裁判所の職権によって解任することができます。
なお、成年後見人等が行った不正な行為によって被後見人等に損害を与えた
場合は、その損害を賠償しなければならないのはもちろんのこと、
悪質なケースでは、業務上横領といった刑事責任が問われるのは
言うまでもありません。
成年後見人等も成年後見監督人等のどちらも、後見等及び後見監督等の
職務の適任者であると家庭裁判所に認められ、被後見人等の本人保護のために
選任されていますから、勝手に辞任されては被後見人等の利益を害する
おそれがあります。
そのため、辞任するについては、次のような「正当な事由」があり、
家庭裁判所の許可を得て可能となります。
(1) 職業上の理由から、遠隔地に住居を移し、職務の遂行に支障が
生じた場合
(2) 老齢・疾病などにより職務の遂行に支障が生じた場合
(3) 本人またはその家族との間に不和が生じた場合
辞任によって、新たに成年後見人等、成年後見監督人等を選任する
必要があれば、成年後見人等、成年後見監督人等は速やかに
後任者の選任を家庭裁判所に請求しなければなりません。
また、成年後見人等の辞任あるいは被後見人等の死亡によってその職務が
終了した場合には、速やかに家庭裁判所に連絡するとともに、2カ月以内に
管理していた被後見人等の財産の収支を計算し、その現状を家庭裁判所に
報告した上で、管理していた財産を被後見人等の相続人に引き継ぐことが
必要です。